Scilabで学ぶフィードバック制御入門
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制御の安定性:周波数応答法


2次遅れ要素の振動系の伝達関数は、次式でした。


これを極座標形式へ変換すると次のようになります。


したがって、ゲインと位相は次のようになります。
ゲイン
位相

これをボード線図で見ます。

ボード線図

ζ=0.1〜10 と変化させた場合のボード線図を見ます。
ここで、グラフを見易くするためωn =2*π としました。
コンソール画面
-->s=%s;                         //←多項式の変数 s を定義
-->z=[0.1 0.2 0.4 0.8 1 2 10];   //←ζ値テーブル
-->omgn=2*%pi;                   //←ωnを2*πに設定 ボード線図は Hz グラフを見易くするため
-->for i=1:length(z) do          //←ζ値テーブル要素数分ループ
-->  G=omgn/(s^2+omgn*z(i)*2*s+omgn^2); //←伝達関数の定義
-->  sys=syslin('c', G);         //←連続時間線形システムへ、関数 G を登録
-->  clf(i);
-->  scf(i);
-->  bode(sys,1e-2,1e2,0.01)     //←ボード線図の描画
-->end

<ζ=0.1>
<ζ=0.2>
<ζ=0.4>
<ζ=0.8>
<ζ=18>
<ζ=2>
<ζ=10>

1次遅れ系の位相差が-90°以内であったのに対し、2次遅れ系では-180°の遅れが発生します。
これが、発振の原因になります。

またゲインは、ζの値が小さい場合、ω=ωn (ここでは、2*π)のときピークになります。
この周波数を共振周波数と言います。