Scilabで学ぶフィードバック制御入門
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Xcos:入門


<注意>
この章からは、Scilab-2.2.0 にバージョンアップした環境での説明にします。

Scilabには、ブロック線図を描くことでシミュレーションプログラムの作成が出来るXcosと言うツールが用意されています。
ここでは、Xcosの基本的な値用方法に関して述べます。

ブロック線図の基本

Xcosは、Scilabメニューの[アプリケーション]→[Xcos]で起動出来ます。
作図領域と、パレットブラウザ(部品)の2つの窓が開きます。

<起動画面>





本サイトで使用するpalettです。

名称 概 要
ソース 信号を生成させるためのブロック
減らす 信号を観測するためのブロック(何で「減らす」なのかなぁ??)
Continuous time systems 伝達関数などを定義するためのブロック
他については筆者もよく分かっていません。
Help等で確認してください。

ブロック線図の作図

簡単な例としてサイン波を観察します。

パレットブラウザを操作し、各要素を操作しブロック線図を作成します


[ソース]と[減らす]の中の要素3個を図のようにドラッグ&ドロップします
各要素を連結させるため、それぞれの黒の三角、赤の三角形をマウスでドラッグし線でつなげます。
これでsin波を観察するための作図は終わりました。

次に各要素の設定を行います。
要素をダブルクリックすれば各種設定が行えます。
シンボル 概要 パラメータ パラメータの説明
サイン波の生成 <Magnitude>
サイン波の大きさ
<Frequensy>
サイン波の周波数[rad]
<phase>
サイン波の位相[rad]
グラフ表示 <Color or mark>
一つのグラフに複数の線を描画した場合の線の色
マイナスを指定するとプロットのマーク指定
<Output windows number>
複数のグラフ表示で同じ番号を指定すると、同じグラフ領域へ描画
<Ymin>
Y座標の最小値
<Ymax>
Y座標の最大値
<Refresh period>
X軸の最大値・この値を超えるとグラフをクリアし、再度左端から描画を始める
サンプリング設定 <Period>
サンプリング間隔[Sec]
<Init Time>
開始時間[Sec]

シミュレーション

前節で作成したブロック図をシミュレーションします。

各要素の設定値を次のように変更します。
要素 パラメータ 設定値 備 考
Magnitude 5 大きさ=±5
Frequensy %pi*2 周波数=π*2[rad]
phase 0 位相のずれ=0[rad]
Refresh period 4 グラフの表示幅を4秒に設定
その他はデフォルトのまま
Period 0.01 サンプリング間隔=0.01[Sec]
Init time 0 開始時間=0[Sec]

シミュレータの設定も必要です。
メニュー[Simulate]→[Setup]

Setup画面 備 考
今回は最終統合時間(解析時間)だけを変更します。
→4 (Sec)に変更

その他のパラメータは演算精度に関係する項目です。
本サイトでの変更はありません。

解析の実行

メニュー[シミュレーション]→[開始]を選択します。

<実行結果>


周期=1秒、大きさ=±5、のサイン波を見ることが出来ます。