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伝達関数:ステップ応答法
代表的な制御要素であるステップ応答の特性を見ていきます。
比例要素
伝達関数が次式で表されるものを比例要素と言います。
G(s) = K
Kは比例定数と言います。
微分要素
伝達関数が次式で表されるものを比例要素と言います。
G(s) = Ts
しかし、この要素実現することは、事実上不可能です。
(ステップ入力の 0→1 変化が 0秒、つまり微分すると無限大になるため)
そこで、近似的に次式を利用します。
コンソール画面 |
-->t=linspace(0,8,100); //←時間変数 t へ 0〜8秒 を100分割した値の配列を設定
-->step=linspace(1,1,100); //←ステップ入力値・・・tと同じ要素数分の 1 を用意
-->s=poly(0,'s'); //←多項式の変数 s を定義
-->G=s/(s+1) //←近似微分要素の伝達関数
G =
s
-----
1 + s
-->sys=syslin('c',G) //←連続時間線形システムへ、関数 G を登録
sys =
s
-----
1 + s
-->y=csim(step,t,sys); //←sys へステップ入力( t秒 )を与えた場合の出力変化を y に得る
-->plot(t,y)
-->xgrid()
-->xtitle('Step Respons','Time(sec)','Amplitude')
|
<実行結果>
Y(s) を出力、X(s) をステップ入力とすると次の式が成り立ちます。
これをラプラス逆変換してy(t)を求めます。
この式からも分かるように、t=T のとき 1/e
となり 0.3679 が得られます。
単位ステップ入力に対して 0.3679 の出力になる
T を時定数と言います。
注 意 |
最初、ステップ応答を見るために csim('step',t,sys)
として、第一パラメータに 'step' の文字列を与えて確認しました。
しかし、結果は 0 → -1.0 のグラフになりました。
1.0 → 0 の表示にどうしても出来なかったので、step
と言う配列にx軸個の1を用意して、それをステップ入力としました。
もっとスマートな方法があると思いますが、ヨッパな私には分かりませんでした。
もし、ご存知の方が居られましたら、ご教授願いますm(_~_)m |
積分要素
伝達関数が次式で表されるものを積分要素と言います。
T=1 のときのステップ応答を Scilab でシミュレーションさせます。
コンソール画面 |
-->t=linspace(0,8,100); //←時間変数 t へ 0〜8秒 を100分割した値の配列を設定
-->G=1/s //←積分要素の伝達関数
G =
1
-
s
-->sys=syslin('c',G) //←連続時間線形システムへ、関数 G を登録
sys =
1
-
s
-->y=csim('step',t,sys); //←sys へステップ入力( t秒 )を与えた場合の出力変化を y に得る
-->plot(t,y)
-->xgrid()
-->xtitle('Step Respons','Time(sec)','Amplitude')
|
<実行結果>
Y(s) を出力、X(s) をステップ入力とすると次の式が成り立ちます。
これをラプラス逆変換してy(t)を求めます。
t=T で出力が 1 になることが分かります。
1次遅れ要素
伝達関数が次式で表されるものを1次遅れ要素と言います。
この系では言葉通り、位相が送れて出力されます。
T=1 のときのステップ応答を Scilab でシミュレーションさせます。
コンソール画面 |
-->t=linspace(0,8,100); //←時間変数 t へ 0〜8秒 を100分割した値の配列を設定
-->s=poly(0,'s'); //←多項式の変数 s を定義
-->G=1/(s+1); //←積分要素の伝達関数
-->sys=syslin('c',G) //←連続時間線形システムへ、関数 G を登録
sys =
1
-----
1 + s
-->y=csim('step',t,sys); //←sys へステップ入力( t秒 )を与えた場合の出力変化を y に得る
-->plot(t,y)
-->xgrid()
-->xtitle('Step Respons','Time(sec)','Amplitude')
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Y(s) を出力、X(s) をステップ入力とすると次の式が成り立ちます。
ラプラス逆変換を行っていきます。
得られた式で t=T のとき y(t)=0.632 になります。
このときの T の時間を時定数と呼びます。
また、原点における接線が定常値と交わる時間でもあります。
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